コロナ禍におけるお受験、試験内容の変化(その3)
今回は、コロナ禍での巧緻性テストの実施傾向を考察したいと思います。😃コロナ禍における巧緻性テストの変化のキーワードを端的にいうと、「使い捨て」、「集団試験との合わせ技で時短 」でしょうか。「使い捨て」については、やはりコロナ禍で受験者同士が道具や材料を介して接触するのを避けるためだと思われますが、折り紙や割りばしといった、その受験者限りで使用した後、廃棄できる材料を使った試験が増える傾向にあった印象です。紙を使った輪つなぎや割りばしを使った豆掴みといったテストは以前からも出題する学校は多くありましたが、特に紙や色紙を使った試験は、作業時間も短く済み、かつ、ひとり一人に材料を用意しても比較的安価で済む上、廃棄もしやすいので、コロナ禍の状況では学校側にとって今後ますます実施しやすい試験として出題されるかもしれません。巧緻性で何かを作る、あるいは完成させる作業を伴うような試験は、ペーパーテストと同様、ひとり一人の座席の確保が必要になり、短時間で試験回数をこなす必要があることを考えると、今後このコロナ禍がしばらく続く状況であれば、ある程度時間をかけて作品を完成させる必要があるようなお題を出題する学校は減ることが考えられます。特に、ハサミや糊といった道具を使う工作やクレヨンを使って描く絵画は、座席確保の困難さと道具を介した受験者同士の接触リスクの両方の難点があるので、特に受験者が多いような人気校の巧緻性の試験としては、当面は出題を避けるかもしれないと私はよんでいます。(はずれたらスミマセン・・)その代わりに出そうだなと私が思っているのは、指示折り紙(先生の説明を聞いて、その通りに折り作るなど)、紙のちぎり(紙にかかれた通りに手でちぎって切るなど)です。さらに、もし何かを完成させる工作が出題されるとしたら、糊の代わりに使い捨てができるセロハンテープを使った工作が増えるのではないかと思います。セロハンテープを使った工作といってぱっと思いつくのは、実際に出題されたことのある紙を使った輪つなぎ、あとはセロテープを丸めて糊のようにして台紙に何か(例えばつくった折り紙など)を貼って絵を作るなどの課題でしょうか。ちなみに、セロハンテープは、「確実に必要な長さだけを切り取って使う」という練習を確実にしておくことをお勧めします。😀巧緻性はもちろんのこと、材料を無駄なく使えるかどうかも見られます。もし、セロハンテープの代わりに両面テープが試験に使われることがあれば、それはそれで学校側にとっては究極の巧緻性を短時間で見ることができるかもしれません。(苦笑)ちなみに息子が受験のときは、両面テープをはがすだけでものすごく苦労した記憶があります。。😓
次に2つめのキーワード「集団試験との合わせ技で時短 」ですが、今年度実際にあった例としては、お友達と協力してできるだけ長く輪つなぎをするといったような、集団行動の試験の中に個人の巧緻性の試験を盛り込むタイプの試験が、このコロナ禍では今後も出題されていくかもしれません。例えば、一枚の大きな紙に自分で折った折り紙やちぎった紙を貼って、グループで一枚の絵を(見本通りに)完成させるとか、十分ありそうな気がします。😃2つ前の記事で、コロナ禍の集団行動試験の傾向を考察しましたが、やはり、このコロナ禍で受験者同士の接触や会話はできるだけ避けたいでしょうから、「黙々と一人で作業できるもの(個人の巧緻性をテストできるもの)に、集団でさせる何かを組み合わせる試験」はこのコロナ禍ではまさに一石二鳥ではないでしょうか。そういえば思い出したのですが、息子の受けた学校に、巧緻性テストの前に、数名単位で廊下に並べた椅子に座らせて5分程度待機させることをした学校がありました。恐らく、待っている間の行動もテストされていたのだと思いますが、この試験こそ、集団行動(お約束をまもって集団の中でもいられるか)+巧緻性テストを組み合わせた、一石二鳥の試験だったと思います。しかも、待っている間のお約束の一つは「お友達と私語をしない」ということでしたから、このコロナ禍で出題される形式としては、「けっこうはまるのでは?!」と、ちょっと思いだしました。😀