ペットボトルでボーリング
ペットボトルをボーリングのピンに見立てて、みんなでボーリングをする問題、これも行動観察では良く出されてきた代表的な問題の一つといっても過言ではないと思います。😁ペットボトルのボーリングに使うボールは、大抵の場合、新聞紙で制作するように指示される場合が多いと思います。😀この課題の優れているところは、ボーリングに必要なボールを作る「制作」と、お友達と一緒にボーリングをするという「行動観察」の両方を一度にまとめて考査できる点でしょうか。新聞紙で作るボールは、単に新聞紙を丸めてセロテープで止めて作ればいいと簡単に思うかもしれませんが、手先の力が弱い子は、きつく新聞紙を丸くまとめることができないので、フワフワしたボールが出来上がってしまい、なかなかペットボトルを倒すことができない、いびつなボールになってしまいます。😣新聞紙は繊維が固いしっかりした紙なので、ちぎったり、固くまとめたりするには、それ相応の巧緻性が必要です。また、丸めてボールの形にした新聞紙はセロテープで留めるのですが、普通の制作よりも長い長さに切って、ボールの形を固定するために貼るというスキルが必要になるので、きれいな球状に仕上げるのはなかなか難しいものです。😓ペットボトルのボーリングに使うボール以外にも、行動観察の問題では、新聞紙や紐などのいくつかの材料が置かれていて、その材料の中から選んでみんなで遊ぶといった指示の課題もあるので、新聞紙でなにかしらの遊具(剣の代わりに使える細い棒とか、輪投げの輪とか)が制作できるようになっておくと、他の課題にも応用が効いて便利かと思います。😀
ペットボトルのボーリングは、通常、2つのチームに分かれて実施します。この遊びで重要になるのは、みんなで最初に話し合って、ゲームのルールと役割分担を決めることです。何のルールも決めずに、ただ、ジャンケンでどちらが先に投げるかを決めるだけでゲームを始めてしまうと、投げていない方のチームは、ボーッと立って見ているだけになるか、最悪の場合、暇を持て余した子供達がボーリング以外のことを始めてしまったりすることもあります。(実際に、息子が受けたお教室の模試でありました。😅)行動観察の経験が豊富で(笑)、適正なリーダーシップをとれるお子さんが一人チームにいる場合は事がスムーズに運ぶのでしょうが、いつもそのようなリーダーのいるチームに恵まれるとは限らないので、どのような場合でも、息子には最低一つでもいいから、例えば次のようなことをみんなで話し合って決めようと自分から言うように頑張ろう!と約束していました。😅
例えばペットボトルのボーリングの場合、最初にジャンケンでチームの先攻、後攻を決めたら、次に決めると良いのはゲームの進行ルールかと思います。例えば、投げるチームが全員一人2回ずつ投げたら交代する、ピンを倒した数だけチームごとに点数にして勝敗を決める、などです。😁そしてゲームの進行ルールの次に決めるべき大事なことは、おそらく投げていない方の、待っている方のチームの役割分担です。考えられる役割としては、例えば、一人が投げ終わって交代するときにピンをきれいに立て直す係や反れたボールを拾いにいく係、点数をつけるなら得点をつける係、ボールを投げるときに投げる人が線を出ていないかなどをチェックするライン審判などが考えられます。決める係の内容はどんな係でも構わないと思うのですが、要はゲームの進行がスムーズにいくように、投げていない方のチームもぼーっとただ見ているだけにならないように、何か役割を持つようにすることが重要かと思います。ペットボトルのボーリングに限らず、みんなが協力してやるような行動観察の課題では、この「役割分担やルール決め」が最初に出来たか出来なかったかが、そのチームが評価されるかどうかの分かれ目になると思います。🙂ただ実際問題として、過去にやったことのない、全く初めての課題が出たときに、なかなかその場で分担する係の内容を思いつくのは難しいです。その場合は、「最初にゲームのルールを決めようか?」とか、「誰が何をするかまず決めない?」といったことだけでもいいから、息子が自分から口火を切れるようなれるといいかなと思っていたので、私もそうするように息子には言い聞かせていましたが、ただ、これを自分から言い出すだけでも、行動観察の苦手な息子にとっては相当難しいことのようでした。😓