時間を決めて取り組む(その3)

制限時間シリーズの第三回目で、今回は制作です。😀家で練習する場合の制作の制限時間は、作業工程の数やその作業の難易度によって、やはり外部模試を受けたときのタイムなどを参考に、私が制限時間を設定していました。具体的には、下書きをする、塗る、切る、貼るの作業は2分以内が目安、パンチやホチキスなどハサミ以外の道具を伴う作業紐で何かに結び付けたりする巧緻性を伴う作業3分以内を目標に設定しました。ただし、切る場合も、ただ線の通りに切るのではなく、形を切り抜くような作業を伴う場合など、それぞれの作業に基本+αのスキルが必要な場合は、そのプラスαで必要となるスキルの数だけそれぞれ1分追加しました。例えばお面を作る制作では、下書きをする(2分)+線の通り切る(2分)+目や口をくりぬいて切る(1分)+顔を書く、色を塗る(2分)+ホッチキスで頭に着けるバンドの部分をお面部分に留める(3分)+ゴムをバンドの後ろにホッチキスで止める(3分)で合計13分、プラス2分はお面に装飾をするなどの予備時間として、この制作の制限時間は15分の設定となります。もちろん、制作課題の内容によっては、この見積もり方法による目標時間が長すぎたり、短すぎたりということはたまにあったのですが、長すぎた場合は、余った時間を次回似たような課題をするときに差し引いて目標時間を設定したり、短すぎた場合は、目標設定時間からはみ出した時間を、次回似たような課題をするときに、少しでも縮めることを目標に取り組みました。また、制作というほどではない巧緻性と制作を混合したような課題、例えば過去にW小学校で出題された2本のモールを使ってペロペロキャンディーを作るような問題は、2本のモールを使う巧緻性を伴う作業なので、1本のモールにつき3分とし、目標設定時間は6分といったように設定していました。😀

制作について、特にこのように時間にこだわって取り組んだ理由は、私は、お受験の制作では作品の出来栄えよりも、とにかく時間内に完成させることが重要だと考えていたからです。もちろん、だからといって、完成すればなんでもいい、雑でもいいという意味ではありません。ただ、どんなに丁寧で、素晴らしい作品を作っていたとしても、途中で終わってしまうことは、「言われた指示を時間内にすることができなかった」ということになるので、お受験では評価が低くなるのでは?と思ったのです。あともう一つ、作品の出来栄えよりも、私が作品を完成させることを優先したことには理由があります。息子は、お受験準備を始めた頃は制作がとても苦手で、なかなかお教室の授業だけでは上達しなかったので、単発で通える工作教室にも参加させていました。その工作教室では保護者が授業を見学できたのですが、そのお教室の先生がものすごく上手な制作を作るお子さんのお母様に対して、「あまり上手過ぎても、お教室で習ったことをそのままやっているだけで、上手すぎて子供らしくないと嫌う学校もあるので、もう少し、作品をシンプルに作るようにさせて下さい。」と指導していたのです。😲お教室で習ったからといって、だれでも上手な作品が出来るわけでもないですし、上手になったのはその子の努力と才能なので、そこは正答に評価されてもいいと私は思うのですが、「上手すぎるとかえって評価されない学校もある」と聞いた瞬間に、私は、「あまり下手すぎても受からないだろうけれど、上手過ぎても受からないなら、完成するレベルの作品でいいということじゃない?」と思ったのです。😅あまり下手だと作品を時間内に完成することすらできませんから、逆の発想で、時間内に作品を完成させられるようになれば、合格レベルの出来栄えの作品が作れるようになるのではないかと考えました。この私の想定が全ての小学校の試験に当てはまるとは考えていませんが、息子が志願して受験した学校では、この対策が功を成した感じです。😀最後に、時間内に完成させることを目標にする場合に一つ大切なことがあります。それは、練習の時に色々なものを作って楽しむこと自体は良いと思うのですが、それぞれの制作課題に対して、実際に試験で出題されたら何をつくるかを事前に決めておくことです息子の場合は作れるバリエーションがなかったので必然的に一つに決まることが多かったのですが😅、例えばお面を作るにしても、多くのレパートリーを作れる制作のお上手なお子さんは、何を作るのか一つに決めるまでに時間を使ってしまい完成できないという姿を、工作教室では何回か目にしました。制作の得意なお子さんも、是非その点はご注意下さい。😀