コロナ禍のお受験、振り返り
以前、コロナ禍のお受験傾向を予想した記事を書いていたので、今年のお受験は本当のところどうだったのか、各お教室が公開している合格実績データをもとにちょっと振り返ってみようと思い立ちました。😀そこで、色々なお教室のホームページを見てみたのですが、前年度の実績と一緒に今年度の実績を公開しているお教室はわりとも少ないということに気づきました。😵たまたま私がみたお教室のページがそういう傾向だったのかどうかは分かりませんが、合格実績として掲載しているパターンで多かったのは、「今年度の合格実績のみ公開(学校名ごとの合格者数)」で、なかには学校名だけで、何人合格したのかまでは公開していないお教室もけっこうありました。
もっと多くのデータをもとに傾向を見たかったのですが、仕方ないのでとりあえず、過去3年分も含めて今年の合格実績を公開している大手J、過去2年分も含めて今年の合格実績を公表している大手Iのデータをもとに、昨年度と比べてコロナ禍のお受験で合格者数にどういう増減があったのかを調べてみることにしました。😃私たち親子がお教室を決めるときは、そのお教室の合格実績はあまり気にしておらず、ひとり親家庭で気持ちよく通えるお教室というところを主軸に探していたので気づかなかったのですが😓、このように過去数年間分も含めて合格実績を公開しているお教室は、経営の透明性が高いだけでなく、やはり絶対の自信があるお教室なのだと思います。この大手Jは、一応、私たちのお教室選びの際に候補にはあがりましたが、室長さんがひとり親家庭を受験させたご経験がないご様子だったので選択肢から外しましたが、ここ数年間の合格実績をみても、指導力のあるお教室であることは間違いないのだろうな、と改めて思いました。
さて、話を戻しまして、まずは、大手Jで公開されていた今年の合格者の合計人数を昨年度比で見てみました。おおよそ93.4%で、昨年度よりやや合格者の合計人数は少なくなっていましたが、全体の実績としては、コロナ禍による大幅な影響は受けていないように見えます。学校別の合格者数の内訳をみても、11月第1週にある都内有名校の合格者数は、昨年とさほど変わっていません。以前の記事で私は、コロナ禍がお受験に与える影響として、「(本命以外の)併願校の受験が減る」、「通学の遠い、郊外にある学校は避けられる」といった点をあげていましたが、大手Jの合格実績を見てみると、去年息子も受けた、都内校を本命とする受験者が併願受験することが多い埼玉のS小学校は、ほぼ昨年度と変わらない合格者数(むしろ微増)を維持していました。そしてさらに、同じ埼玉にある、とある有名大学附属のR小学校にいたっては、そのロケーションがネックで息子は受けなかったのですが、今年は去年よりも倍近く合格者が増えていました。これは私にとって、意外な結果でした。😵
この数字だけみると、私が予想していたコロナ禍がお受験に与える影響としてあげていたこの2点は、残念ながら外れたように見えますが、この数字を解釈するときに注意が必要な点があるように思います。例えば、各学校が、今年は受験者数が少なかったために、「通常よりも、合格者数を多めに出していた可能性もあるのでは?」という点です。あるいは、やはり受験者数が少なかったために、例年よりも辞退者が多く、「繰り上がり合格を多く出した。」という可能性も考えられます。ただこの2校はいずれも、「近ければ、息子に行かせてもいい。」と思える魅力ある学校でしたので、もともとは、都心の私立小学校を受けようとしていた埼玉在住のご家庭が、通学の遠い都心の学校よりも、今年は地元の良い学校を選択したということも、十分に考えられると思います。😀
やや気になったのは、横浜にある、とても人気の高いK小学校の合格実績が、前年比66.5%ほどに合格者が減っていたことです。こちらの学校は、地元神奈川県の受験者もさることながら、東京からも本命校として受けにいくご家庭も多いという認識なので、それを考えると、この場合は逆に、「東京都に住む受験者が、コロナ禍の影響で通学の遠い、郊外にある学校を避けた」という結果を表している可能性もあるのでは?と思いました。🙄
一方、 大手Iのデータを見てみますと、こちらは東京、神奈川、埼玉など、地区ごとに合格実績が公表されていますが、今年の東京、神奈川、埼玉を合わせた合格者数の前年比は、おおよそ98.7%で、大手Jと同様、昨年度よりやや合格者数は少なくなっているものの、ほぼ変わらないレベルになっています。😃ただし、大手Iの地区ごとの合格者数の内訳をみると、神奈川県の今年の合格者数は、前年比で約62%と減少傾向が見られます。これは主に、S小学校が前年比で半分近くまで合格者数が減少したことによるものと思われますが、S小学校は、東京からも都内校受験の前に併願して受けることの多い学校です。難易度も比較的高い学校なので、練習校で受けるというよりは、都内の本命校に代わる学校として受ける場合も多いと思いますが、今年はコロナ禍で、都内受験者が併願を避けたことによる影響があったかもしれません。一方で、埼玉県の合格者数は、合格者数の母数は少ないものの、今年の合格者数は、前年比を上回って、おおよそ1.6倍になっています。大手Iでも、やはり埼玉S小学校は昨年度と同レベルをキープ、そして去年は合格者がゼロだった有名大学附属のR小学校に、今年は合格者を出しています。コロナ禍という非常時にあって、しかも、比較的通学がしにくい立地にあって合格者数を伸ばしているのは、やはり有名私立大学への一般入試での合格が厳しくなっている状況が影響しているのかもしれませんが、埼玉のR小学校は今後も注目の学校かと思います。
以上、私の私見に基づく分析が入っている部分もありましたが😓、この大手2教室のデータを見る限りでは、多少の受験者数の減少はあったかもしれませんが、少なくても合格者数ということでみれば、コロナ禍であっても、お受験全体としては、思ったほど大きな影響はでなかったのではないかということは言えるのではないかと思います。今年度は前半に緊急事態宣言が発動し、どのお教室もろくに授業ができないことがあった中でのこの数字ですから、ある程度、コロナ対策が浸透してきて迎える来年度の受験は、昨年度と同レベルの受験者数に戻っていくのではないかと推測しています。😃