周りの目は厳しい
私立小学校に限ったことではないかもしれませんが、保育園や小学校の近くに住むご家庭の中には、子供たちに対して非常に厳しい目を向けておられる大人がいます。実際、近くに住んでいる方にとっては、子供たちの声などがうるさかったり、保育園などでは登園時の自転車マナーの悪い保護者などもいたりするので、迷惑をかけられることが多いのも事実なんだと思います。そして特に、お子さんやお孫さんが近い存在としていないご家庭などではなおさら、子供に纏わる迷惑を許容することが難しくなるかもしれません。それはある程度は、私も理解できます。
私立小学校ではどこもそうだと思うのですが、制服を着用しているときの登下校マナーや公共の場所での行動については、先生方も非常に敏感になっていて、常に監視の目を光らせています。「○○ということがあり、学校にクレームが来ていました。」、「乗り物の中では、おしゃべりをしないようにご家庭でもご指導ください。」など、学校側からも保護者に対して様々な通知がよく来ますが、「こんなことでも学校にクレームの電話がくるのね・・・先生方も大変だわ・・・。」と思うことも多いです。😅
息子を最寄り駅まで迎えに行っていたある日、私立小学校に通う4年生くらいの女の子たち3人が、駅のホームで何かの本を見ながら、「あーっこれこれ!」、「ほんどだ~!」といったすこしキャピキャピした、楽しそうな感じでおしゃべりをしていました。私から見ると、大きな声ではしゃいでいるわけでもなく、ホームをふさいでいるわけでもなかったので、「楽しそうだなぁ。」と思いながら見ていたのですが、そこに通りかかった年配の女性が、「こら!何を騒いでるの!制服でばれてるんだからね。」とものすごい目でにらみつけながら言い捨てて、通り過ぎて行ったということがありました。その年配の女性にとってはうるさかったのかもしれませんが、どうせ注意をするなら、もうちょっと愛のある言い方ができないものかなぁ~、とその時私は思ったものです。
これは私の印象ですが、私立小学校に通う生徒に向けられる周りの大人からの視線は、公立小学校に通う生徒を近所で見守る大人の視線よりも、ずっと厳しいと感じます。むしろ、うちの近所の場合は、近くに通う公立小学校の子が登下校中に道路を大騒ぎしながら歩いてたりすると、「ほらほら、前をみてないと危ないから気を付けて!」と言う感じで、通りかかった大人がよく注意をしていますが、怒るというよりは、子供たちの安全を心配した愛のある掛け声が多いように思います。
私立小学校に通う生徒に周囲の大人からの視線が厳しいと感じる理由の一つは、「学校があるその地域社会で育っている子供達が通う学校ではない。」ことが大きいような気がします。😓自分たちが暮らしている地域の子供たちなら、「身内だから仕方ない。」と捉えて、ある程度許容できる行為も、私立小学校の子供たちは、その多くがその小学校以外の地域から通っている子供たちで、その子たちを見る周りの大人たちにとってはいわゆる「他人」なので、同じ行為を公立の子供達がするよりも、より「迷惑」に感じてしまうのではないかと思います。
あともう一つには、一般的には公立小学校に進学する子供の方が圧倒的に多いわけで、「小学校からわざわざ私立に行かせるなんて、親の見栄でしょ。」と思っている人も多いと思います。😅なので、私立小学校に通う子は、あら捜しをする目線で見られやすいという面もあると思います。私立小学校に通う生徒の悪いところを見つけて、「ほ~ら、見栄はって私立に通わせたって、大した子じゃないじゃない。」と一癖つけたい人も、恐らくいるんだろうなぁ、と思ったりもします。😅
こうした子供に対する社会の寛容さに限らず、今の世の中(特に都会)は、「お互い様」的なことがなくなって、なんだか「自分に関係のない人からは、これっぽっちも迷惑をかけられたら許せない。」みたいな余裕のない社会になってきているなぁ、と個人的にはさみしく感じます。。。😓