お話の記憶、ラストトレーニング

試験本番まで2週間を切ってからは、”短いお話を聞いて、すぐに口頭で覚える”練習を組み入れました。もちろん、以前の記事にも書きましたが、テスト形式のペーパーテストの練習をこなす中でもお話の記憶はやっていましたが、それとは別に、1日のどこかで5分以内にできる小話を私が自作して😅、その話を聞いてすぐ、質問に口頭で答えさせるようにしました。

お話の記憶自体は、ペーパーテストで多くの学校で出題されるといっても、その問題単独で占める割合は大きくないとは思っていましたが、この時期は、運動の指示や行動観察の指示を聞きとるための訓練という意図も兼ねていました。今回はこうした練習をした題材の中から、その問題例と私たちが練習していたポイントを簡単にご紹介したいと思います。😀


【お話例】
ある晴れた日の土曜日、くまさん、うさぎさん、ぞうさんが近くの山にピクニックに行きました。くまさんは赤いカバン、うさぎさんは黄色いカバン、ぞうさんは白いリュックサックの中にお昼ごはんを入れて、出かけることにしました。歩いている途中、最初にうさぎさんが、黄色い蝶々を見つけました。次にぞうさんが白い蝶々を見つけました。しばらく歩いたところでくまさんが、「そろそろお昼ごはんを食べよう。」と言うので、くまさんはおにぎりとナシ、うさぎさんはサンドイッチ、ぞうさんはリンゴと柿をそれぞれ食べました。

(質問①)くまさん、うさぎさん、ぞうさんがピクニックに行ったときのお天気と曜日はいつですか?(答え:晴れた土曜日)
(質問②)赤いカバンを持っていたのは、誰ですか?(答え:くまさん)
(質問③)最初に蝶々を見つけたのは誰ですか?(答え:うさぎさん)
(質問④)白い蝶々を見つけたのは、だれですか?(答え:ぞうさん)
(問題⑤)お昼ごはんに果物を食べなかったのは誰ですか?(答え:うさぎさん)


【練習のポイント】

お天気や曜日などの重要な情報は、いちばん初めにさらっと読まれることも多いので、最初から集中していないとこうした情報を聞き逃してしまいます。(質問①)は、最初から集中してしっかり聞く態勢を身につけることを意図した質問です。

登場人物と服装、持ち物の組み合わせも、お話の記憶の問題ではよく出される問題の一つですが、(質問②)のように、問題文の中では「登場人物→持ち物」の順で語られていたものを、「持ち物→登場人物」というように、逆から聞かれて答えを出すのは、息子にとっては意外と難しいようでした。😓(質問③)、(質問④)も、「自分が聞いた順に記憶した内容を、逆から考えて答える」練習を意図した質問です。

問題文で読まれた言葉が、そのままそっくり使われるのではなく、違う言葉に置き換えられて聞かれる場合があります。(問題⑤)では、ナシ、リンゴ、柿といった固有名詞が、「果物」と言う1つの言葉で聞かれています。こうした言葉の置き換えは、ペーパーテストの「仲間外れ」の問題が出来るお子さんは、固有名詞と概念の関係の理解が早いので、さほど難しくないのかもしれませんが、息子の場合は、聞いた内容とちょっとでも違う言葉を使って質問されると答えられなくなったため、その状況に慣れることを意図した質問です。


このように、練習に使った問題文はせいぜい250文字以内質問は5問までとして、毎日1つずつ5分間、11月からの試験本番まで約2週間、取り組みました。時間も短くクイズ的なノリで取り組めるので、この練習は息子もわりと楽しんでやっていました。😀

あと時間が余ったときは、「今の話、どういうお話だったか、まとめて言える?」と聞いてみたりして、この小話を息子の言葉で「要約」させたりもしました。息子のように、話すのがあまり得意ではないお子さんは、この「聞いた話を要約する」という練習は、話すことを上達させるには即効性の効果があり、おススメです。😊