不思議な補助金

以前の記事に書きましたが、

一応、我が家では、私立小学校に通わせるために必要な学費については、

(当たり前かもしれませんが(笑))、

支払いのシミュレーションはしっかりできています。

でも、うちはひとり親家庭なので、

万が一、私の身に何かあって働けなくなったときには

「パパお願いね。」と代わってもらえる夫がいないので、

特に経済面で、息子の学校生活をを維持できなくなる可能性があります。

でも良く考えてみると、これば別にうちに限ったはことではなく

例えば、自営業のご家庭で、今、起きているコロナ禍のような

不測の事態が起きて経営状態が悪化して

学費が払えなくなることだって起きるかもしれません。

そうなったとき、例えば貸付けなどの何か一時的にでも受けられる学費への支援制度

ようなものって、あるんでしょうか?

私立小学校に入学した後に、家庭の経済的な事情で通えなくなった場合は、

すぐに退学するしかないのでしょうか?

不安になった私は、各学校、または国(文科省)などで、このような不測の事態を想定して

設けている支援制度のようなものがないかを、少し調べてみました。

各学校が設けている支援制度については、やはり、私立は任意で進学する学校ですから

資金繰りに困れば退学して公立小学校に行く道が確保されていることもあり、

入学時に購入する学校債を担保に貸し付けるといった対応をすると

している学校や、学費の支払い期限を一定期間猶予するなどの対応をすると公けにしている

学校がそれぞれ1件ずつ見つかった以外は、

多くの学校では、こうした事態への具体的な支援策について、公けにはしていませんでした。

でもまぁ、「私立小学校に進学して学費が払えない状況になる」というのは、

そうそうあることでもないので、公けにはしていなくても、

ちょっと調べただけで、そうした事態への対応を考えている学校が2校あったということは、

いざそういう事態になって学校側に相談してみれば、

個別に何らかの配慮をしてもらえる可能性はあるのではと思いました。

一方、「国(文科省)とか東京都が、このような事態を支援してくれる制度なんて、

普通に考えて、さすがにないわよね~」と思いながらも一応、調べてみたところ、

不思議な制度が見つかりました。

「私立小中学校等就学支援実証事業費補助金」という制度です。

これは国(文科省)が実施している期間限定(平成29年~令和3年)の、

「私立小中学校等に通う児童生徒への経済的支援に関する実証事業」に基づく

補助金で、東京都に関して言えば、この実証実験の下、以下の6つの条件を全て満たす場合に、

通う私立小学校経由で申請をして認められた場合、学校側に補助金が支給され

申請した当該生徒の学費に充てられる制度、のようです。

その6つの条件の内容は、次のとおりです。

(細かい要件がありますので、正確にはこちらHPを参照してください。)

  • 令和2年7月1日時点で、都内私立の小学校、中学校、特別支援学校小学部、特別支援学校中学部のいずれかに在籍中
  • 保護者の保護者等の所得金額(人的控除等の所得控除額合計を減じた額)が140万円以下
  • 祖父母等からの教育資金の一括贈与を受けていないこと
  • 保護者の資産保有額の合計が600万円以下
  • 保護者等が、申請書に付随する誓約書を提出すること
  • 保護者等が、この補助金に付随する実態把握のためのアンケート調査及びヒアリング調査に協力すること

「私立小中学校等」の「等」には、特別支援学級小学部・中学部も含まれていたことから、

この補助金は、当初私が探していたような、

「私立小学校に通う児童が、不測の事態により経済的に通学が困難な状況になった

場合を支援する制度」とは少々違うな、と思いました。

でも、確かに、この補助金の対象には私立小学校に通う児童が含まれています。

私立小学校に通うご家庭で、この6つの条件を全て満たして、この補助金を申請するケースとは

一体、どんなケースなんでしょうか。。。

仮に私が何等かの事情で働けなくなり、所得が140万円未満になったとしても、

自宅を所有しているので、「保護者の試算保有額の合計が600万円以下」という条件が

満たせません。

そして、そもそもこの補助金で支援される上限は10万円/年なので、

この6つの条件を満たしていない状況でその金額を補助してもらったとしても、

そのまま私立小学校に通学し続けることは、現実的には困難なのではと思います。。

(つまり、少なくても私立の学校に関して言えば、この補助金制度は、

制度としてはあっても、使う機会のないものではないかと。。。)

恐らく国の偉い方たちが考えて実行されていることなので、私の頭レベルでは理解できない

何か高尚な意図で行われているのだとは思いますが、

今後、実証事業の結果が公表されるようであれば、

私立小学校・中学校からの申請がどれくらいあって、実際に何件くらいが申請に通ったのかを、

チェックしてみたいです。。😅