志望校から国立小学校がはずれた理由
お受験の情報収集に励んでいた頃、何度か目にした情報に、
「国立小学校であれば、ひとり親でも問題にならない。」
というものがありました。
当初、私は私立小学校と国立小学校の違いをあまり理解していなかったので、
「じゃあ、国立小学校を第一志望にすれば、うちでも入れるかも・・・・」
なんて思ったのを覚えています。
でも、よくよく調べていくうちに、
国立小学校は、私が息子を進学させたい学校の条件を満たしてくれる学校とは、
少し違うと思うようになりました。
以前の記事にも書きましたが、国立小学校には親(子)面接がないので、
それだけでも、わりと早い時期にうちの志望校からは外れていました。
ただ、国立小学校の試験日程は、私立小学校の受験が終わった後に設定されているため、
「私立でもし、望む結果が得られなかった時のために、
ひとつの選択肢として受験する権利だけでも、もっておいた方がいい。」
というお教室の先生からのアドバイスもあり、一応、出願だけはしました。
最終的には、我が家は11月の前半に受けた私立の本命校から合格を頂いたため、
出願した国立小学校は受験せずに終わりました。
ちなみに・・・、念のため申し上げておきますと、
私は国立小学校を否定したいのではありません。
国立小学校には、私立小学校とは違う魅力がありますし、
国立小学校の特徴が、ご希望の条件にあうご家庭もたくさんあると思っています。
今回はあくまで、私たち親子の場合のお話、ということでご理解下さい。🙂
国立小学校は通学区域が決められているので、好きな学校を選んで受けるのではなく、
居住地によって受験資格のある学校が決まってしまいます。
「引っ越しでもしない限り、息子が受けたい学校を自由に選べない。」
というのが、まずは私の中で引っ掛かった点です。
また、願書の配布を兼ねた説明会こそありますが、
オープンスクールや学校行事の見学など、受験前にナマの学校を知る機会がないので、
息子に合いそうな学校なのか、私が息子を行かせたいと思える学校なのか、
を自分の眼で受験前に確認できないのも不安でした。
中が見られなくても、せめて外観や生徒の雰囲気だけでも、と、
受験前に息子を連れて、私たちの通学区域にある国立小学校を見に行ったりもしましたが、
印象としては、私たちの学区にある公立小学校に良く似た感じで、
「近くの公立小学校に行かずに、あえて電車でこの学校に通わせたい。」と思える
特別な何かを、その時見つけることはできませんでした。
そして何より私が不安になったのは、国立小学校に合格するには、親のくじ運が必要な点です。
国立ですから、限られた予算内で試験をするには、受験者数を絞る必要があるのはわかります。
でも、受験者数を絞るために、最初に抽選するだけならまだしも、
本人が考査に合格しても、その後の親のくじ引きが外れると不合格になる、
というシステムは、もし、息子がそのような状況になった場合、
「それまで一生懸命頑張った息子にどう、納得できるように説明できるんだろう?」と考えると、
私にはよい説明方法が思い浮かびませんでした。
しかも、私はくじ運は決していい方ではありません。。。
国立小学校は、良くも悪くも、「教育実験校」の位置づけです。
そのため、他の学校ではやっていない先行的な授業の取り組みなども多い反面、
普通の授業に割ける時間が減ることもあると聞きました。
この点は、学校説明会でも「国立小学校ならではの特性を十分理解した上で受けてほしい。」
と学校側も強調されていました。
その学校独自の教育方針に基づくカリキュラムを掲げる私立小学校に対して、
国立小学校はもっと大きな視点といいますか、「教育の将来あるべき方向を探る」
みたいなところに着眼点がおかれているような印象を私は持ったので、
うちの場合は、我が家に合う教育方針を掲げている学校を選んで受けることができる
私立小学校が向いているという結論にたどり着きました。
あともう一つ、国立小学校が我が家の志望校から外れたのは、
国立小学校に進学した後の、その先の進路が不確定であることも大きかったです。
私は、高校受験をせずに済む、中高一貫校に息子を進学させたいと考えていたのですが、
私たちの通学区域にある国立小学校は、その上への中学への内部進学もかなり厳しく、
さらに場合によっては高校受験が必須となりそうだったところが、私の希望に合いませんでした。
息子が通っていたお教室で、この国立小学校にお兄ちゃんを通わせているというお母様がいて、
一度だけお話を聞いたことがあるのですが、
「保護者が学校に出向いて色々と手伝う機会が多い。」とのことでした。
「私は仕事をしてないから大丈夫だけれど、〇〇君ママ(私のこと)みたいに
お仕事されている方には負担かも・・・。」とも話していました。
私は、なぜか国立小学校はなんとなく働いているお母様が多いイメージを勝手に
抱いていたので(笑)、すごく意外に思ったのを覚えています。
実際、うちの通学区域にある国立小学校は、限られた予算内で、
人手もギリギリで運営している、というお話が学校説明会でもあったので、
もしかするとその足りない部分は、保護者が支えているのかもしれません。