お受験絵画

年中の3月からお受験勉強を開始して、

早い時期からお受験対策をしてきたお子様たちに比べて、

息子が最も遅れを取っていて、追いつくのが大変だったのが、

「受験絵画」です。

息子より早くからお教室に通い始めていた子供達はみな、

息子がお教室に通い始めた時点ですでに、

与えられたお題に対して、決められた時間内にそのお題に合う絵が描けました。

息子のように、絵を描く機会がほぼなかった生活をしていて、

遅い時期からお受験準備を開始する場合は、

恐らくこの「絵画」はかなり苦労することを覚悟した方がよいす。

私が調べたところ、お受験で出題する絵画は、

「人が何かをしているところ」の題材が多いことが分かったので、

最初の1 か月は、以前ご紹介したスケジュールの絵画に使う10分で、

人物を書かせる練習をさせました。

息子には、「お題に合わせて描くだけの引き出しがない」と思ったので、

とにかく数を書かせて、描ける引き出しを増やそうと考えたのです。

といっても、私に絵心があるわけではないので

何か使える良いテキストがないかネットで検索したところ、

小学校受験の絵画教室で、

通わなくてもそのお教室で使っているテキストを売ってくれるところ

が数か所見つかりました。

市販のテキストなども購入して試しましたが、

私としては、こうしたお受験専門のお教室のテキストは、

先生が実際に子供に教えるときのポイントや解説がついているので、

親もその説明を見ながら子供に教えることができて、お勧めです。

数か所見つかった中から、私は「人物の描き方」を中心に取り扱っていたテキストを購入して、

「横顔(左右方向)」と「正面」

それぞれに「立ち姿」と「(椅子の)座り姿」のパターン、

そして、息子本人、お友達、母の私、の3種類を練習させました。

後ろ姿を練習させなかったのは、購入したあるお教室のテキストに、

お受験では、できるだけ顔を書いた方が印象が良い。」とあったためです。

1か月くらいたつと、このパターンが下手ながらも何とか描けるようになったので、

「動作」、「シチュエーション」の要素を加えて書かせる練習しました。

例えば、

「お友達と一緒に走っているところ」

「息子と私が何かを立って見ているところ」

「テーブル越しに椅子に座っている私と息子」などです。

それがある程度できてきたら、今度は、

部品(風景、動物、植物など)を書く練習をさせました。

過去問を調べると、風景は「夏休み」をテーマに出題している学校がけっこうあったため、

「夏」の風景を中心に「湖のある山の風景」と「プール」の2種類

動物は、色々書かせてみて、下手でも「何か」が比較的伝わりやすい、

「キリン」、「犬」、「イルカ」

植物は、

「木」、「ひまわりの花」、「チューリップの花」

をひたすら練習させました。(笑)

本当はもっと色々なバリエーションが描ければよかったのですが、

とにかく短期間で、息子が出されるテーマに対応して書けるようになる

ことを優先して、練習するものはかなり絞り、描かせるようにしました。

最初の3か月かけてこれらのことを練習し、

年長の7月からは、練習したものをもとに、お題に合わせて描く練習をさせました。

例えば、お題が、

「夏休みに楽しかったことを描いて下さい。」であれば、

練習したパターンの「正面の立ち姿」と「プール」に、

水泳帽や浮き輪を描く練習を少し足して、

「プールでおよぐ自分」を描く、というように

自分が練習して既に描けるパターンの中からお題に合うものを探して

仕上げる練習をさせました。

これは、本来はあまり好ましい教え方ではないかもしれませんが😓、

短期間でお受験に対応するためには仕方ない、と割り切りました。

なので、息子の場合、受験本番前に、

お題によって描く絵を事前に決めていました。(笑)

例えば、「夏休みに行きたいところを描いて下さい。」なら、

「動物園で、キリンを見ているところ。」描くことに決めてました。(笑)

実際にみたいのはパンダでも、描くのは「キリンにしようね」

というお約束をしていました。(苦笑)

お友達と遊んでいるところを描いてください。」なら、

「木のある公園で、ボール遊び」の一択です。(笑)

例えばこれなら、上で練習したパターンの

「横向きの立ち姿」+「自分とお友達」+「木」+「犬」

の組み合わせにボールを1つだけ足せば描くことができます。

こんな風にして、私と息子はどうにかお受験絵画のハードルをクリアしました。

お受験絵画では、すごく上手でなくても、「何をしている絵か一目でわかること。」

大切だと聞いたので、その意味では、

息子は上手い方ではなかったかもしれませんが、

そのレベルには十分到達していたと思います。

最後に、「これを最初からやっておけば良かった。」と、途中で気づき、

直したことを一つご紹介します。

息子には、最初、クーピーの黒で全体を描いてから、色を塗るという方法で練習させたため、

初めてうけた模試の絵画がクレヨンで出題されたとき、

縁取りした線の黒い色が他の部分に塗った色に混ざってしまい、

絵が大惨事となりました。

クーピーの場合、黒で縁取りした線がないと、

顔などはぼやけた感じになるので違和感がありますが、

クレヨンで出題される学校を受ける可能性があるなら、

最初から「縁取り」しないで、描くようにしておいた方が良いです。

既に、小学校受験の絵画を習っている方なら、御存じかとは思いますが、

参考までに。