入試倍率の考察

ネットや色々なメディアで、私立小学校の倍率が公表されていますが、この倍率は、現実とは少し違う数字なのではないかと私は思っています。一般的に、私立小学校の入試の倍率は、応募者数÷募集定員で算出されているので、応募者数のうち、実際に試験を受けた人が何名か、という考慮がされていません。この式で算出された倍率が高いということは、「人気校」であるということは間違いないと言えると思いますが、「難易度(受かりにくさ)」の実際のところは、この倍率の出し方では、正確には出ないのでは?と思います。

例えば、息子が受けたW小学校でも、息子が控室として案内されたクラスルームの席では、けっこう空席が目立ちました。たまたま息子のクラスがそうだったのかは分かりませんが、W小学校レベルの学校でも、想像以上に当日の欠席者が多かったことに驚いた記憶があります。恐らく、願書は何校にも出す場合が多いので、特に都内人気校の試験が集中する11月の初めは、複数校の試験日が重なって受けられない学校が出てきます。各校の応募者数には、この「当日試験を受けない人」も含まれるので、実際に入試を経験した私の印象としては、実質倍率は、公表されている倍率よりは低い学校が多いのではないかと思います。

本当の意味でその学校の「難易度(受かりにくさ)」を知るには、各校の受験者数÷募集定員で算出した倍率が出されていれば、実体に近い倍率がでるのでは?と思いますが、残念ながら、こうした数字は出ていないようです。😅

またある雑誌に、入試倍率の高い私立小学校のランキングが掲載されていたのですが、その1位は一昨年に設立されたT小学校でした。K小学校やW小学校を抑えての堂々1位!!・・・ですが、なんとなく、同じランキングにこれらの学校の倍率が並べられて語られていることに、私は少々違和感を覚えました。

もちろん、T小学校はとても魅力ある学校です。本命校として受験される方も多いでしょうし、人気校であることは間違いないと思っています。ただ、いわゆる本命校として受験されることが多い都内の私立小学校の試験が集中する11月初旬のみに入試日を設定している学校の倍率と、その日程とは重ならない日程でも受けられる学校の倍率が持つ意味は、少々違っているのではないかと思うのです。入試日が11月中旬以降で、それが良い学校であればあるほど、11月初旬にしか入試日がない学校を受ける受験者は、万が一の場合に備えて、その学校に願書を出しておくと思います。息子の場合は、11月末が国立小学校の試験だったため、もしものために願書は出しましたが、結局、受験はしていません。同じ理由で、T小学校の応募者数には、「当日受験しなかった人」がけっこう含まれていて、それは、11月初旬のみに入試日を設定している学校で当日受験しなかった人数よりも多いのでは?と私は推測しています。

とまぁ、色々書きましたが、言いたかったこととしては、公表されている倍率だけでは実際の難易度(受かりにくさ)の実際のところは分からないので、あまり気にしすぎない方がよいのではないでしょうか?ということです。😀