フルーツバスケット
学校によっては、子供がひっかかるかどうか、罠をしかける試験を出すところがあります。特に、行動観察や集団行動では、子供が試験ということを忘れて楽しくなり、ついふざけてしまうような楽しいゲームや遊びが用意されていたりします。その代表的なもののひとつは、フルーツバスケットです。
私も子供の頃、やった記憶があるくらいなので、多くの方はご存じかと思いますが、簡単にいうと椅子取りゲームのようなものです。一人を除いた全員が円の状態で椅子に座った状態で、最初に一人だけが真ん中に立ち、「赤い靴を履いた人」といえば、座っている人の中で赤い靴を履いてる人は、自分が今座っている以外の席に移動しなければなりません。そうして、椅子に座りそびれた人が次にまた真ん中に立ち、また何かの条件を言って、その条件に該当する人たちは席を移動する・・・といったことを繰り返し、最後に椅子に座れず立っていた人が負けというゲームです。
フルーツバスケットは、行動観察で出す学校が比較的多いので、模試にも出ましたし、お教室の行動観察でも何回かやっていました。私は息子が集団の中でどう動いているのか、模試の結果などでは行動観察の評価が伸び悩む状況が続いていたため、あるとき先生に頼んで、お教室での行動観察授業での息子の様子をそっと見えないところで見学させてもらうことにしました。
そのときに見学したときの息子は、いたって冷静に、淡々とフルーツバスケットをこなしていました。😅自分が席を移動しなければならなくなると、隣の空いた席にすばやく移るということを繰り返していたので、座れなくなることもなく、安全にゲームをこなしていました。(笑)
一方、お教室のほかのお子さんは、夢中になって走ってふざけてしまったり、席を移るときに、ついつい自分の向かい側など遠くに移ろうとするので、お友達と移ろうとする席が重なってしまって、お友達を突き飛ばして椅子に座ってしまったり、どっちが早く席を取ったのか口論になったり、という様子も見られました。
そのときのお教室での先生の指導は、「ゲームには楽しく、決してふざけないで参加して下さい。でも、ゲームに勝ちに行く必要は全くありません。お友達と席が重なってしまったら、絶対に喧嘩したりせずに、自分から譲ること。そこで席を争うくらいなら、さっさと真ん中に立ちましょう。」というものでした。
息子の場合は、ふざけずに参加はできていましたが、ただ横の空いた席にずれて行っているだけなので、楽しそうでもなく、でも、地味に勝ち残りに行っていました。(笑)
「こういうケースは、実際にはどう評価されるんだろう・・・?」
授業の後、先生に聞いてみたところ、「一般的には、良くも悪くもない評価でしょう。〇〇君(息子)は、いつもふざけたりしない、まじめな子なのでそこはとても良い点ですが、でも、楽しそうにお友達と一緒に参加できているかという点を重視する学校だと、今日のように一人で横にずれているだけだと、マイナスの評価を受けるかもしれません。」と言われました。😪
そのあと息子に「ねぇ、行動観察とかでふざけないのは偉いけど、もう少しお友達と楽しそうに遊べるともっといい、って先生言ってたよ。」というと、息子は「保育園のお友達と遊ぶのは面白いけど、お教室とかあまり知らない子たちと遊ぶのは楽しくないから、無理。」と言われました。(苦笑)以前の記事にも少し触れていますが、特に試験が近くなってからは、私は息子ができないことを、試験のために無理に頑張らせることは辞めるようにしていました。
なので、息子はゲームに楽しそうには参加できなくても、良くも悪くもマイペースな性格で、周りのおふざけには一切乗らない子なので、志望校が「ふざけないで、取り組めるか。」ということを重視して頂ける学校であることを祈ることにしました。(笑)結局、息子が実際に受けた学校の行動観察では、フルーツバスケットではないゲームがでましたが、いずれの学校も合格を頂いて来たので、祈りが通じたのかもしれません。😀
同じ試験でも、その学校によって何を重視するかによって、子供が持っている能力との相性も最終的な合否に影響すると思います。