面接のトレーニング
息子はしゃべりが下手だったので、受験に向けて、面接の練習はしつこいほど毎日、繰り返し練習させました。
受験候補の学校の過去問から質問事項をPick UPしてその答えを二人で作り、とにかく繰り返し、その想定質問に答える練習をしました。
今回は、どのような質問に対してどのように答える準備を私たち親子がしていたのか、その事例とポイントをいくつかご紹介します。
- 名前、生年月日、住所、電話番号を聞く質問
→なかなか、電話番号が覚えられず苦戦しました。生年月日は、西暦と平成の2種類で言えるように練習しました。
- 好きな食べ物は何ですか?
→「甘酸っぱくておいしい、りんごです。」ただ、「りんご」と答えるのではなく、何か一つ好きな点をつけ加えて回答できるように練習しました。
- 嫌いな食べ物は何ですか?
→「苦くて辛い、しょうがです。」お教室の先生の指導によると、「嫌いなものがない」という回答は色々なものを食べさせていないとマイナスに受け取られる学校もあると言われたため、基本的に好き嫌いはない息子ですが、苦手なものを無理やり探して回答できるようにしました。(苦笑)
- 好きな本は何ですか?それはどういうお話か教えて下さい。
→「ウサギと亀です。足の遅い亀が、一生懸命がんばったら、足の速いウサギに勝つことができたお話です。」この記事の後半に記載していますが、この質問についてはこの想定通りではなく、息子は変化球の質問を受けることになりました。(笑)
- 今日はここ(受ける小学校)まで、誰とどうやってきましたか?
→「お母さんと、〇〇駅から〇〇線に乗って、〇〇駅で降り、そこから歩いてきました。」これは、受ける学校別に答える練習をしました。
- 通っている幼稚園又は保育園の名前と、担任の先生、園長先生のお名前を教えて下さい。
→「○○保育園です。担任の先生は、〇〇〇〇先生、園長先生は〇〇〇〇先生です。」先生の名前(〇〇〇〇)はフルネームで言えるようにしました。これもこの記事の後半に記載していますが、この質問はこの想定以上の内容を聞かれることになりました。(笑)
- 普段遊んでいるお友達の名前を教えて下さい。そのお友達とはどんな遊びをしますか?
→3名のお友達をフルネームで答えられるようにしました。そして遊びについては、「外ではボール遊び、雨が降っているときは折り紙や紙飛行機をつくって遊びます。」と屋内、屋外の遊びを1つずつ準備しました。
- この小学校に入ったら、どんなことをしたいですか?
→例えば、何か動物を飼っている学校なら、息子は本当にその動物のお世話がしたいと言ったので、「ぼくは〇〇(動物名)のお世話係をしてみたいです。」と答える練習をしました。他の学校については、「たくさん、お友達を作って広い校庭で一緒に遊びたいです。」と答えるようにさせていました。(笑)
- (お父さん)お母さんとは家でどんなことをして一緒に遊びますか?
→「トランプや、折り紙、すごろくなどを一緒にします。」外遊びがないのが気になりましたが、父親もいなく私も外遊びはしていませんでしたから、事実ありのままで答えさせることにしました。実際、父親が生きていたとしても夫婦そろってインドア派だったので、息子に外遊びはあまりさせてあげられなかったと思います。(笑)
- (お父さん)お母さんはどんなお母さんですか?好きなところはどんなところですか?
→「とても厳しいお母さんですが、僕との約束は必ず守ってくれるところが好きです。」私としてはもうちょっとなんとか言いようがないかとは思いましたが😅、息子の本心だそうなので、あえてこのままで答えさせることにしました。(笑)実際の試験でもこの質問が出て、息子はこの通りに答えたのですが、試験管は「とても厳しい」のくだりで笑っていました。普通は、優しいお母さんと答えるお子さんが多いのでしょう。。😅
以上が息子が毎日のルーティーンとしてやっていた基本的な想定問答練習ですが、これ以外に私は、「たまに、練習にない質問をしてみて、息子に答えさせてみる」ということをしていました。
運よくこの通りに質問されて難なく答えられる学校もあれば、ちょっと違う角度で聞かれる学校もあることを想定し、その時に「練習していない質問だ。どうしよう!」とパニックを起こさないように、「練習していないことでも、聞かれる」という体験をさせるように心がけました。
そして、そのような時に答えられず黙ってしまう息子に対しては、「もういいですよ。」と試験管に言われるまでは、答えることをあきらめないことと、そして出来るならば考えこんでしまう前に、「すぐにうまく言えないので、少し考えていいですか?」と試験管に伝えるように教えていました。
以前の記事で書きましたが、実際、息子が埼玉で受けた学校では、「好きなお話」と「保育園の先生」についての質問で、毎日のルーティーンで練習していた以外の質問にあってしまい、だまって考えこんでしまうというハプニングがありました。(笑)
「好きなお話」については、好きなお話を答えた後に、そのあらすじではなく、「そのお話のどういうところが好きなのか」について聞かれました。息子は練習と質問が違うので(笑)、しばらく沈黙しましたが、でも答えることをあきらめていない姿勢が面接官に伝わったのか、「ゆっくりでいいよ。」と面接官の方からやさしく言って下さったのもあり、息子は時間をかけて考えた後に、「足が遅い亀でも、一生懸命がんばれば勝てるというところです。」と、あらすじを答える練習をしていた内容を生かしながら、なんとか答えることができました。
そのときに面接官の方から言われたのは、「しっかりと自分で考えて最後まで答えられて、とても偉かったね。」というお言葉でした。隣にいた私は、沈黙の長い息子にハラハラしましたが(苦笑)、そのお言葉を頂いたときに「そうか、スムーズに立派に答えられなくても、むしろ自分なりに時間を取って考えて答えることさえできれば、評価してもらえるんだ。」と思いました。
こちらの学校では、他にも、担任の先生の名前を聞いた後、「その先生が好きですか?」(好きな場合)「どんなところですか?」という、これまた練習外の質問(笑)が飛んできました。すると息子は、担任の先生が好きと答えた上で、その後、「僕がジャングルジムでケガしたときに心配してすぐに来てくれて、優しいところが好きです。」と答えることができました。
このように、練習外の質問に回答できたのは、やはり、「練習外の質問を受ける」体験を積ませていたからではと思っています。