お父さんがいなくても大丈夫?
息子は普段、亡くなった父親のことはほとんど聞いてきません。
全く父親の記憶がない赤ちゃんの頃に亡くしているので、存在を近くに感じられないのか、
せいぜい、好きだった食べ物とか職業など、何かの会話のついでに聞いてくる程度で、
父親の話をこちらから振っても、あまり興味も示さず、会話が弾みません。。
父親の存在が、今の息子の心の中に大事な存在としていないことはさみしくもありますが、
考えようによっては、
息子が気づいたときには父親がいない母子家庭が彼にとっての普通の家庭だったことで、
父親を意識するようになってから失うという喪失感を息子が感じずに済んでいることは、
不幸中の幸いだったのかもしれない、と最近は思ったりしています。
でも、小学校受験の準備を始めてから一度だけ、息子が父親がいないことについて、
めずらしくこう、自分から聞いてきたことがあります。
「お教室では、みんなお父さんいる人が受験するけど、
うちはいないけどいいんだよね?」と。
なんで急に、そんなことを聞いてきたのか息子に尋ねてみると、
お教室で親子面接の模擬面接をした日に、
うちだけが母親の私と息子の2人だけで受けたのをお友達が見て、
次の授業の時に、そのお友達から、
「〇〇君(息子のこと)は、お父さんこなくていいの?」と聞かれたとのこと。
以前の記事にも書いていますが、息子はいつものように、
「お父さんは、僕が赤ちゃんの時に死んじゃったから、いないんだよ。」と答えたそうです。
するとそのお友達が、
「え~、みんなお父さんとお母さんと3人で受けなくてはいけないのに、
〇〇君のところだけお父さんなしで大丈夫なの?」と言われたと。。。😅
恐らく、そのお友達は、悪気なく言っただけだと思います。
たぶん、息子をみて、
「わざわざ休日に、お父さんまでこなくても別に良かったんだ。」と
思っただけかもしれませんし、
息子の年だと、普通なら親は当然元気で生きている年齢ですから、
「お父さんが死んで、いない」という状況が理解できなかったのかもしれません。
そして私はこう、息子に応えました。
「うちはお父さんがいないんだから、お母さんと二人で面接を受けるしかないでしょ?
でも、受ける学校からは、どこも『お母さんと二人ではだめです。』って言われてないのだから、
面接を二人で受けることはできるよ。」と。
すると、息子がすかさず、こう聞いてきました。
「お父さんがいないからって、落ちることはないよね?」と。。
私でさえ、シングルマザーであることが理由で私立小学校には受からないのでは、
と心配していたのですから、息子が不安に思うのも当然です。
そして続けて私は、息子にこう言いました。
「合否を決めるのは学校だから、
お父さんがいないから落ちるかどうかは、
お母さんにも分からない。
でも、その学校がもし、『絶対に、お父さんがいるうちの子に来て欲しい』って思っているなら、
合格はできないかな。
ただ、お父さんがいる子でも、全員受かるわけではないのだから、
〇〇ちゃん(息子)とお母さん二人で、
試験でできるだけ、いいところを見せられるよう
頑張るしかないんじゃない?」
すると息子からは、
「だよね。僕ができるところは全部、ちゃんとやってくるから、
みんなはお父さんと二人なのに、お母さん一人だけで大変だろうけど、
お母さんは僕の足を引っ張らないよう、
しっかり面接してきてね!」
と逆にはっぱをかけられることになりました。🙂(笑)
こういう、気持ちの切り替えが早いところは、わたし似のようです。(笑)